北陸 富山のくるま売り、タイヤさえついていればなんでも扱います。現在はレーシングカートの話題が中心です。
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さて、今回はカートとは少し離れディーゼルエンジンのお話。


トランポでもおなじみのハイエースやキャラバンはガソリン車もありますが、やっぱりディーゼル車が人気です。

燃料単価、燃費、耐久性、トルク、どれをとってもディーゼルに分があります。

しかし、ガソリン車に比べてディーゼルは排気ガス中の汚染物質が多く、
空気汚染が問題視されております。

従って、現在発売されているディーゼル車は全て排気ガスの清浄装置が装着されています。

それがDPR(DPF)触媒です。

これは排気ガス中に含まれる煤を除去するフィルターなのですが、コレが曲者。

マフラーにフィルターを装着するわけですからハッキリ言って抵抗です。
環境に優しいかもしれませんがエンジンには厳しい話です。

1型のハイエースは新開発の2500ccディーゼルエンジン(DPR無し)だったのに、
2型になってDPR装着によりパワーロス。
その為、それを補うために3000ccになったのは業界では有名な話。
しかも3000ccは旧型エンジンのリファイン。

2型は初のDPR搭載車ですし、今まで無かった機構ですからユーザーも慣れていません。
一部では不評のハイエースです。
そうです、私のハイエースですよ(笑)

3型はDPRが改良され大分良いようです。


さて、DPRは煤を除去するフィルターだと書きましたが、問題はもう一つあります。
フィルターはいずれ詰まるのです。

煤で詰まったフィルターをなんとかしなくてはなりません。

ハイエースの場合、触媒に燃料のインジェクションがあります。
触媒内に燃料を噴射、排気熱で発火させ煤を燃やす機構となっています。
FC3Sのサーマルリアクターに機構は似ています。こっちは空気を送って余ったガソリンを燃やすのですが。

これが作動している間は大変なパワーロス。急に遅くなってイライラします。

それでもちゃんと作動すれば煤は減るのですが、触媒が軽油の発火温度に達していない場合は作動せず、煤は溜まる一方。
最悪、走行不能に陥ります。

エンジンオイルも煤の溜まりにくいDPR用のオイルを使用する必要があります。

この煩わしさが「2型はダメ」と言われる原因ですが、今となっては全てのディーゼルがDPR装着車です。
諦めて慣れて下さい。私も慣れました(笑)

専用オイルを使うこと
オイル交換は5000km毎にすること
煤が溜まって警告ランプが点灯したらめんどくさがらず焼くこと
エンジンが暖まらないチョイ乗りは避けること
長時間のアイドリングは避けること

これだけを守っていれば普通に乗れます。
・・・ってオイ、やっぱ面倒だな(笑)

上記事項はトヨタ車より、日産車の方がシビアです。
DPR触媒が完全に目詰まりをおこしてしまうと交換するしか有りません。
20万円オーバーの出費となりますのでご注意ください。


そろそろ中古車市場にもDPR付きディーゼル車が出回っております。
車種によってはDPRの有り無しで馬力の違うもの、使い勝手が悪く不人気なものなど、DPRが影響する相場変動がございます。

トランポにディーゼル車を検討している方はこの話を頭の片隅に置いておいてください。













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カートも売ってます。
どっちがメインか分かりません(笑)


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